中級者のためのカードマジック講座

 おすすめの本は「カードマジック事典(東京堂出版)(リンク先はAmazon)」 です。その名の通り事典で、古今東西、非常に多くの技法からマジックが解説されており、是非持っていたい本です。これもカードマジックをやる人ほとんどが薦める名著です。例えば、ネタのあるカードマジックを買ってきて、技法が分からなかった時などは、この本を見ればまず載っています。ただ、ものすごい情報量の上に、挿絵は少なめで、初心者には若干分かりにくいですし、またたくさんありすぎて、どれがおもしろいのかも分からないかもしれません。
 そのような中、それを補完するすごいDVDがでました(2005年3月発売)。「ふじいあきらのカードマジック事典アンソロジー(リンク先は楽天)」です。これは、カードマジック事典の中から、おすすめのマジックが10作品、紹介・解説されています。演技をみれば分かりますが、すごいマジックばかりです。プロがテレビで演じても十分通じますし、実際演じられているものばかりです。たとえば、前田さんがよく演じている、真ん中にいれても一番上から出てくるカードなどです(もちろん前田さんの手順そのものではありません)。僕も、カードマジック事典は10年以上前に買いましたが、はずかしながら、その価値に気づいていませんでした。ふじいさんが、観客の前で演じる様子が最初に収録されていますが、観客の非常に驚く反応をみていると、これは是非覚えたいというマジックばかりだと思います。ただ、全くの初心者が、最初からこれに手を出すと難しすぎで、高い買い物になる可能性もあります(さらに見たくないタネも見てしまってマジックが楽しめなくなる可能性も・・・。)。本当にマジックを志す人なら、非常にお買い得です。DVDを見ながら流れを覚え、本で見直して丁寧に理解して練習すれば、非常に効率的に、ひとりでもすごいマジックが覚えられるはずです。繰り返しますが、初心者がこのDVDだけ購入して覚えようと思うのはちょっと無理ですので、その点は注意してください。

 他のお薦めの本ですが、「新版ラリー・ジェニングスのカードマジック入門(テンヨー)(リンク先は東急ハンズの関連商品 yahoo shoppingamazonでも購入可能です)」も一通りの技法の解説から、傑作マジックまでそろっていて解説も分かりやすいです。値段は高くなりますが、大変わかりやすく、技法を中心に内容が充実していて評判が良いのは「ロベルト・ジョビーのカード カレッジ<第1巻><第2巻>(リンク先はAmazon)」です。

 またマジックショップに問い合わせて解説ビデオやDVDを買えばさらに幅が広がるでしょう。ただ、ふじいさんのDVD以外は、完成度の高い解説ビデオやDVDのほとんどが海外(英語)版です。海外のビデオで僕が良かったと思うのは、「Easy to Master Card Miracle」です。もちろんすべて英語ですのでその点は覚悟が必要です。最近「スピリット百瀬神の手のマジシャン・レクチャービデオ カード編(リンク先はAmazon)」 というのが出ました。確かな技術をもった有名マジシャンによるレクチャービデオですので、これはおすすめです。

 本の良いところはじっくり丁寧に覚えられるところですが、演技の流れはつかみにくい点があります。本を読んでつまらないと思っていた手品が、テレビで放映されているのを見て改めて練習して披露したら、すごくうけたという経験がよくあります。ただ、ビデオの解説だと分かりにくい点もありますので、本とあわせて勉強されることをおすすめします。

 最後、技法について 触れます。中級者がマスターしたい技法は「ダブルリフト」と「コントロール」です。

 最近、前田 知洋さんをはじめとするクロースアップマジシャンが、TV等でよく使う技法は「ダブルリフト」「ダブルターンオーバー」です(技法についての解説は、上記で紹介した「カードマジック事典(東京堂出版)」では「マルティプル・リフト」としてp79に、「奇術入門シリーズ カードマジック(東京堂出版)」にはp101に、「ふじいあきらのカードマジック事典アンソロジー」にも詳しく解説されています。もちろん「ラリー・ジェニングスのカードマジック入門」や「ロベルト・ジョビーのカードカレッジ」にも記載があります。)。この技法を使った有名なマジックは真ん中にいれたはずのカードが一番上から現れる「アンビシャスカード(せり上がるカード)」です(このアンビシャスカードの手順についての解説ですが、もちろん前田さんの演技そのものの解説はありませんが、「ふじいあきらのカードマジック事典アンソロジー」に解説されています。「DARYL'S AMBITIOUS CARD」というDVDでは、海外でアンビシャスカードで有名なDARYLがFISMというマジック会のオリンピックでGOLD MEDALをとった時のすばらしい手順がすべて解説されています。もちろん難しいです。)。この「ダブルリフト」の技法は他にも、移動させたり、変化させたりする時にも重宝し、近代カードマジックには欠かせません。これをマスターすれば一気にレベルアップすること間違いありません。ただ、覚えるにはそれなりの練習と経験が必要で、タネだけ見てすぐできるようなものではありません。テレビで見ていても、マジシャンによってうまい下手がありますし、また同じ「ダブルリフト」でもマジシャンによって細かな点はそれぞれ異なります。僕も、種を知ったのは小学校の頃でしたが、中途半端な理解だったので、人前で見せてもすぐばれてしまい、たいしたことはないとずっと思っていました。しかし、大学生になって、改めてこの技法を使ったマジックを見て、この技法のすごさに感動し、再度練習しました。最初は、怖くて人前で、なかなか見せる気になれませんでしたが、2-3年少しずつ練習して、自信がつき、最近では自身をもってできるようになりました。

 あと、重要な技法は「コントロール」で、具体的には真ん中に返してもらった相手のカードを、一番上や下に移動させる技術です。相手のカードを当てたり、変化させたりする時に欠かせない技法です。この「コントロール」の方法にもいくつかありますが、簡単で有用なのが「ダブルカット」(「カードマジック事典(東京堂出版)」にはp23に、「カードマジック(東京堂出版)」にはp158にに記載があります。)です。「ダブルカット」なら数日ですぐマスターでき、これをマスターすると、相手に選んで返してもらったカードを自由に操れるようになります。安易な方法なので、あまりにこれに頼るのはよくないとも言われますが、まず、これを使って流れをおぼえて、さらに「パス(「カードマジック事典(東京堂出版)」にはp63に記載があります。「ふじいあきらのカードマジック事典アンソロジー」にも詳しく解説されています)などの高度なテクニックに進めばよいと思います。

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